首相官邸に入る石破茂首相=2025年3月31日午前7時47分、岩下毅撮影

 2025年度当初予算は31日、参院で再修正ののちに衆院に戻され、衆院の同意を得て成立した。少数与党の石破政権にとって当初予算の年度内成立が最大の関門だったが、野党である日本維新の会の協力を得て乗り越えた。ただ、商品券問題を受けて内閣支持率は低下しており、石破政権は後半国会でも厳しい国会運営を迫られそうだ。政治改革や年金改革、さらには選択的夫婦別姓制度など今後の課題が山積している。

 新年度当初予算案は、一般会計総額115兆1978億円。少数与党での衆院では、予算成立に向けて自民、公明が高校授業料の無償化などをめぐり、維新と協議。3党が合意をかわし、当初予算としては29年ぶりに国会で予算が修正され、自公と維新などの賛成多数で予算案は衆院を通過した。

 参院に審議が移ってからは、医療費の患者負担に月ごとの上限を設ける高額療養費制度をめぐり、与野党から批判が噴出。首相は参院での審議開始わずか3日目の今月7日、今年8月の負担限度額の引き上げの見送りを表明した。

 このため予算案は参院でも修…

共有
Exit mobile version