石破茂首相は12日、東京・赤坂の衆院議員宿舎から引っ越し、首相官邸に隣接する首相公邸に入居した。公邸の点検・修繕作業のため、就任から3カ月あまりを経ての入居となった。議員宿舎は引き払わずに引き続き利用する方針。
公邸は官邸と同じ敷地内の徒歩1分ほどの場所にある。首相は連休明けの14日朝、歩いて官邸に出勤した。周囲には公邸の住み心地について、「至れり尽くせりだが、広すぎて扱いにくい」と漏らしているという。
公邸に住まいを移したことで災害などの緊急時に初動対応がしやすくなった。ただ、議員宿舎には林芳正官房長官や岩屋毅外相、自民党の森山裕幹事長ら複数の閣僚、党役員が入居し、首相は政局の節目ごとに宿舎内で意見交換をしてきた。今後は従来ほど気軽に会って話すことが難しくなる可能性もある。