自民党内で参院選大敗をめぐり首相退陣論が強まる中、石破茂首相(党総裁)は23日、麻生太郎、菅義偉両元首相、岸田文雄前首相の3氏と会談し、続投に理解を求めた。首相は会談後、周囲に「古い自民党には戻したくない。野党に頭を下げて予算や法律を成立させられる人がほかにいるのか」と語り、即時退陣を全面的に否定した。しかし、出席者によると、会談時に首相続投を容認する意見は首相経験者からは出なかったという。
また、同日の党青年局の緊急会合では首相の即時退陣論が大勢を占め、党内外で退陣を求める動きは加速。首相が続投に強い意欲を示していることで党内対立は激化する様相を見せている。
- 石破首相「出処進退の話、一切出ていない」 首相経験者3氏と面会
首相は同日午後、党本部の総裁室で約1時間20分、3氏と会談した。森山裕幹事長も同席したが、現職首相と経験者が一堂に会するのは極めて異例だ。
首相は会談後、記者団に「(3氏と)強い危機感を共有した。色々な話があった」と説明。自身の進退は「一切話は出ていない」とし、首相が退陣の意向を固めたとする一部報道には「私はそのような発言をしたことは一度もない」と繰り返し否定した。「党の分裂は決してあってはならない」と結束を訴えた。
一方、首相は同日の日米関税…