Smiley face
写真・図版
党首会談に臨む石破茂首相(右)と日本維新の会の馬場伸幸代表=2024年11月10日午後2時59分、首相公邸、代表撮影

 石破茂首相(自民党総裁)は10日、衆院選での与党過半数割れを受け、野党第2党の日本維新の会の馬場伸幸代表と首相公邸で会談した。石破氏は維新との国会運営などでの連携を模索していたが、馬場氏は「協力するつもりはない」などと述べた。石破氏は11日の首相指名選挙で再び首相に選出される公算が大きいが、少数与党による政権運営の厳しさは避けられない。

 馬場氏は石破氏との会談で、調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開などを盛り込んだ自民との合意が履行されていないことを問題視。「約束をほごにされている以上、予算や法案について協力をするつもりは全くない」と伝え、「この先の国会で自民の話を聞く気は毛頭ない」などと通告した。

 馬場氏は会談後の記者会見で「(維新の)是々非々路線は横に置く。自民との信頼関係はマイナス状態。何かの修正協議とかは一切やらない」と強調。自らは維新の代表選(17日告示、12月1日投開票)に立候補しない意向だが、「申し送り事項のトップに書いておきたい」と語った。

写真・図版
党首会談を前に記念撮影に応じる石破茂首相(中央右)と日本維新の会の馬場伸幸代表(同左)。右端は自民党の森山裕幹事長、左端は日本維新の会の藤田文武幹事長=2024年11月10日午後2時59分、首相公邸、代表撮影

 首相は会談後、記者団に「維新のご主張を真摯(しんし)に丁寧に受け止め、対応したい」と語った。改正政治資金規正法の再改正については「早急に議論を詰めて結論を得るということは、日本政治全体にとって必要なことだ」と述べ、各党との協議を急ぐ考えを示した。(森岡航平、小林圭)

共有