石破茂首相は5日夕に開くコメに関する関係閣僚会議で、コメ価格の高騰の要因についての検証結果をふまえ、コメ政策の転換を改めて打ち出す方針だ。価格の維持を重視して生産量を抑える政策を見直し、増産にかじを切る方向性を明確にする。
複数の政府関係者が明らかにした。関係閣僚会議はこの日が3回目。6月上旬の初会合で、首相は小泉進次郎農林水産相に対し、昨夏から加速したコメの値上がりについて、要因と対応策を検証するよう指示した。小泉氏はこれを受け、コメの流通に関し、届け出のある全事業者を対象にした調査に乗り出した。
7月末に調査結果がまとまり、これまでコメの高騰の主因とみていた「流通の目詰まり」は6月末時点では見つからず、そもそもコメの供給量が不足していた疑いが強まった。
今回の関係閣僚会議では、この結果について、農水省が訪日客の需要増の影響を見誤るなどしたと分析し、政策対応の不足があったと指摘する方向だ。コメの増産と価格の安定に向け、農地の大規模化と技術革新による生産性向上や、輸出の拡大を打ち出すことも検討する。
政府はコメが余って値崩れす…