日米関税交渉をめぐり、トランプ米大統領が「合意できるか確信できない」と発言したことを受け、石破茂首相は2日、首相官邸で記者団の取材に応じた。首相は「大統領の発言ではあるが、一つ一つにコメントしない」とした上で、「互いに国益実現のために協議を重ね、一致点を見いだすべく努力をしてきており、これからも続いていく」と述べた。
トランプ氏は1日、日本との交渉について記者団に「合意できるか確信できない。疑わしい」と述べ、日本からの輸入品に対して「30%か35%、あるいは我々が決める数字」を関税としてかける可能性を示唆した。
首相は記者団に対し、「双方の利益について、真摯(しんし)な国益をかけた交渉を続けている」と説明。7回にわたり訪米し交渉してきた赤沢亮正経済再生相について、「その努力は多としたいし、一生懸命努力をしてきたことについて、実に意義深いものだと認識している」との考えを示した。
トランプ氏が各国・地域との交渉期限としている9日に交渉が打ち切られた場合の対応については、「関税交渉で双方の国益が実現されるべく全力を尽くすということしか申し上げられない」と述べるにとどめた。