首相官邸に入る石破茂首相=2025年7月24日午前8時44分、岩下毅撮影

 関税交渉の日米合意をめぐり、石破茂首相は24日、首相官邸で記者団に対し、「国内の事業者、関連産業で働いている方々の不安を払拭(ふっしょく)するように、引き続き全力を尽くしたい」と述べ、改めて自身の続投に意欲を示した。

 赤沢亮正経済再生相との会談後、記者団の取材に応じた。

 関税交渉の合意をめぐり、米政府は「日本が米国製の防衛装備品を年間、数十億ドル規模で追加購入する」と発表。首相は、この点について「防衛装備品について日米に齟齬(そご)はない」と説明した。米国産のコメの輸入拡大についても、既存の制度の枠内で調達するとして、「農業を犠牲にするというようなことは全く考えていない」と話した。

 一方、参院選大敗の結果を受けた自身の進退についても問われると、首相は「私と大統領との間でこの合意を確実に実施していくことが重要だ」と強調したうえで、今回の合意内容が実行される際の国内事業者らの懸念の払拭に全力を尽くす考えを示し、即時辞任の見方を重ねて否定した。

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