衆院予算委で、立憲民主党の野田佳彦代表の質問を聞く石破茂首相=2025年8月4日午前9時51分、岩下毅撮影

 立憲民主党の野田佳彦代表は4日、衆院予算委員会で石破茂首相との「トップ論戦」で、政治改革での歩み寄りを持ちかけた。立憲としては企業・団体献金の「禁止」から「規制強化」に譲歩した形だ。野党第1党ながら存在感を欠く中、首相との直接交渉で成果を勝ち取りたい考えだが、実際に合意できるかは見通せない。

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 参院選を経て初の予算委。野田氏が最初に持ち出したのは日米関税交渉でも消費減税でもなく政治改革だった。「総理と私は1993~94年の政治改革の議論を知る世代だ。責任もある」と切り出し、「もう実務者だけに任せるのではなく、私とひざ突き合わせて協議し、合意する気はないか」と迫った。

 企業・団体献金の見直しはリクルート事件を受けた「平成の政治改革」の積み残しの課題と言われる。自民党派閥の裏金問題に端を発した昨年来の改革論議では、立憲や日本維新の会などが「禁止」を主張したのに対し、自民が存続を前提にした「公開強化」で譲らず、膠着(こうちゃく)状態に陥った。この局面を党首間の交渉で打開しようというのが野田氏の提案だった。

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 首相は「そのようにさせて頂…

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