記者会見を開く、自民党県連の井岡正徳幹事長=2025年7月24日午後、奈良市、阪田隼人撮影

 参院選の結果を受けて、自民党奈良県連は24日、石破茂首相(党総裁)の退陣による「党の刷新」を求める意見書を提出したと発表した。

 意見書は、森山裕幹事長宛てで23日に発出された。奈良選挙区では自民の堀井巌氏(59)が3選を決めたものの、他党の候補者に「猛追」され、「わが党に対する県民の信頼が揺らいだ」と説明。「役員の英断で党の刷新を図ってほしい」と求めた。

 奈良県は昨年の自民党総裁選で、決選投票まで進んだ高市早苗衆院議員の地元だ。

 井岡正徳・県連幹事長は会見を開き、意見書は、会長の堀井氏と選対本部長だった佐藤啓参院議員、役員を務める県議らで協議して決め、高市氏には報告したのみだと強調。実質的に石破首相の退陣を求める内容だと認めたうえで、高市氏主導だと思われないよう文書表現には「気を使った」と明かした。

 井岡氏は、選挙戦で「石破首相に対しての逆風」が多くあったと振り返り、人事刷新によって「政権運営も芯が通った方向に持っていってほしい」と述べた。

共有
Exit mobile version