臨時国会の与野党論戦2日目の3日の参院代表質問で、石破茂首相が石橋湛山元首相の格言を引きながら「『つまらない政治家』にならないよう自重自戒してまいります」と釈明する一幕があった。立憲民主党の辻元清美代表代行から「ブレまくっている」などと指摘されたことに応じた。
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1956年に首相に就いた石橋氏は、政治家像をめぐり「最もつまらないタイプは、自分の考えを持たない政治家だ」との言葉を残している。一方、首相は衆院選での与党過半数割れを踏まえ、11月29日の所信表明演説で「力を合わせるべきことについては相互に協力を惜しまず、世界の進運に伍(ご)していくようにしなければならない」との石橋内閣の施政方針演説を引用していた。
辻元氏はこの日の代表質問で「湛山氏は時の体制にあらがい、総理になっても信念を曲げなかった。私には、総理に就任し、すぐにブレまくっている今の石破総理と石橋湛山氏は、正反対に見えてしまう」と指摘。石破氏が首相就任前に意欲を示していた選択的夫婦別姓の導入や「世襲政治」の見直しをトーンダウンさせていることなどを指しているとみられる。
続けて石橋氏の言葉を引きながら、「総理、このままでは、あなたは、ブレまくり、湛山氏の言う『つまらない政治家』になってしまうのではないですか」と問いただした。
「石破総理と20年以上、建設的議論をしてきた」という辻元氏の直言
辻元氏と首相は、与野党で立…