7月の祇園祭の警備費用を寄付でまかなおうと、祇園祭山鉾(やまほこ)連合会は19日、クラウドファンディング(CF)を始めた。返礼品の目玉は、山鉾巡行の見せ場「辻回し」を絶好の場所で観覧できるペアチケットだが、今年は前祭(さきまつり)での提供はなく、後祭(あとまつり)だけとなる。
連合会によると、CFは2017年に始め、昨年は過去最高の1715万5千円を集めた。今年は警備員の人件費上昇で、昨年より500万円多い3千万円の警備費用を見込む。熱中症対策として昨年初めて動員した救急救命士も、4人増やして12人とする。
辻回しを観覧できるのは、河原町御池交差点の南東角にある京都信用金庫QUESTION4階「コミュニティステップス」。京信の榊田隆之理事長によると、「長刀鉾の稚児と目が合う高さ」で、辻回しを見るために設計した建物だ。
今年の前祭では西日本各地の経済同友会幹部らが訪れるため、後祭だけの場所提供になったといい、「来年は必ず前祭・後祭の双方でご覧いただけるようにする」。
連合会は寄付総額の減少も予想し、新たに1万5千円、3万円のコースを追加したほか、返礼品も例年より充実させたという。
寄付コースは5千円~15万円の7種類。15万円=後祭の山鉾巡行のペア観覧と食事▽5万円=トートバッグ、京扇子、厄よけちまき、手ぬぐい、老舗「龍村美術織物」が制作した風呂敷・ハンカチ、公式ガイドブック▽3万円=ちまき、手ぬぐい、公式ガイド、龍村美術織物の風呂敷・ハンカチ。または京扇子、ちまき、手ぬぐい、公式ガイド▽1万5千円=ちまき、手ぬぐい、ハンカチ、公式ガイド▽1万円=ちまき、ハンカチ、公式ガイド▽5千円=手ぬぐい。
「多くの人に見に来ていただいてこそ」
「祇園祭の本質は『見せる祭…