(21日、第97回選抜高校野球大会1回戦 広島商10―2横浜清陵)
昨秋の明治神宮大会で準優勝した広島商は、らしさ全開だった。一回、安打と犠打失策で無死一、二塁とし、続く三田桂慎は「バントには自信がある」。サイン通り投前に転がし、1死二、三塁の好機を作った。
次打者の失策の間に1点を先制し、さらに5番藤田涼平のスクイズで加点した。この回、三つの犠打を記録。すべて最初のストライクでバントを決めた。剣道の小手をつけ、150キロ近い球で練習してきた技術が生きた。
さらに、計11安打はみな単打で、守備は無失策。派手さはないが、伝統の堅実な野球で昨秋も勝ち上がった。「守備の1歩目、打席の1球目。チームは『1』を大事にしてきた」と藤田。めざす1番上の場所まで1勝ずつ積み重ねる。
- 広島商が初戦突破 先発大宗が6回2失点 横浜清陵は制球に苦しむ