知人女性の遺体を徳島県内の山中に遺棄したとして、徳島県警は22日、高知県香美市香北町の自称郵便局員、福留健太容疑者(45)を死体遺棄の疑いで逮捕し、発表した。福留容疑者は「私がやったことに間違いありません」と容疑を認め、殺害をほのめかす供述もしているという。
捜査1課などによると、福留容疑者は20日午後8時50分~21日午後0時40分ごろ、神戸市の飲食店員、山村かおりさん(37)の遺体を軽乗用車に乗せて徳島県那賀町の山中に運び込み、遺棄した疑いがある。
2人は以前から交友関係があり、20日午後8時20分ごろ、山村さんの知人から「山村さんが電話してきて、泣いて騒いでいる。位置情報から徳島市内にいる」などと県警に電話で相談があったという。
県警が捜索したところ、同日午後11時40分ごろ、徳島市内のコンビニエンスストアの駐車場で山村さんの軽乗用車を発見。防犯カメラを確認すると、山村さんは午後7時25分ごろ、駐車場に車を止め、先に止まっていた高知ナンバーの軽乗用車に乗っていた男と合流し、徒歩で駐車場から出て行ったという。午後8時45分ごろには、男が1人で駐車場に戻り、車に乗って出て行く様子が映っていたという。
高知県警が21日午後0時40分ごろ、福留容疑者の自宅近くで同じ高知ナンバーの車を発見した。乗っていた福留容疑者に任意で事情を聴くと、当初は「(山村さんは)目を離した隙にいなくなった」などと説明していたが、徳島県警が聴取を進めると「山村さんを徳島県内の山中に遺棄した」などと供述したという。
供述に基づき、県警は22日午前、徳島県那賀町の山中で、砂に埋められた状態の山村さんの遺体を発見したという。福留容疑者は殺害をほのめかす供述もしているといい、県警は殺人容疑も視野に調べる方針だ。