祭り会場の露店で当時高校生の少年(17)を深夜まで働かせたなどとして、警視庁は暴力団関係者の男(63)=神奈川県綾瀬市=ら男女6人を児童福祉法違反(有害目的支配)容疑などで逮捕し、5日に発表した。2人は容疑を認め、暴力団関係者の男らは「18歳未満と気づかなかった」などと否認しているという。
少年育成課によると、男らは昨年4~10月に計7回、露天商の仕事をさせるために雇った少年に対し、18歳未満と知りながら深夜まで働かせるなどした疑いがある。男は祭りで露店を出す「テキ屋」として活動している。
少年は「さがみ湖湖上祭花火大会」や「あつぎ鮎(あゆ)まつり」など神奈川県内の8カ所の祭り会場に計11回出勤。給料は1回につき1万1千円で、午前6時ごろから長いときは翌日午前1時半ごろまで、休みなく働かされていたという。
遅刻すると殴られ、制裁金も
同課によると、露天では別の少年10人も働いており、遅刻すると殴られたり、「制裁金払え」「払えなかったら特殊詐欺や強盗をやらせる。逃げたら家族も巻き込む」などと脅されたりすることもあったという。少年の1人が警視庁に相談していた。同課は「年齢確認を求められない場合や、就労規則が提示されない職場ではアルバイトしないで」と注意をよびかけている。(御船紗子)