福岡市地下鉄の新型車両「4000系」が、優れた鉄道車両に贈られる今年の「ローレル賞」に選ばれた。開放的な空間や走行音の低減など乗客の快適性に配慮した「次世代の地下鉄車両」として高く評価された。
ローレル賞は全国の鉄道愛好者でつくる「鉄道友の会」が、前年に営業運転を始めた車両の中から選出する。
4000系は昨年11月、市地下鉄空港線・箱崎線で32年ぶりの新型車両として導入。前面から車両を見ると、切り落とした食パンのように見え、鉄道ファンらが「青い食パン」と呼ぶなど話題になっている。
4000系の設計コンセプトは「一人ひとりにやさしい移動空間」。優先スペースを各号車に設けたほか、6号車には子連れ客や大きな手荷物の客が利用しやすいフリースペースを設置した点などが受賞理由になった。
市交通局によると、4000系は3編成を運用中で、2027年度までに計18編成を導入する。
市地下鉄の車両がローレル賞に選ばれるのは、空港線1000系(1982年)、七隈線3000系(2006年)に続き3度目。