九産大九州の木全実咲希さん=2024年8月4日午後3時24分、福岡市博多区、松本江里加撮影

 福岡県小学生バンドフェスティバル(BF)ステージパフォーマンス部門と第40回福岡県吹奏楽コンクール高校の部(いずれも県吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)が4日、福岡市博多区の福岡サンパレスであった。計28団体が息の合った演奏を披露。小学生1団体と高校生10団体が23~25日に同じ会場で開かれる九州大会へ推薦された。

 結果は次の通り。(◎は推薦団体)

 ◆小学生【金賞】◎平尾【銀賞】八田

 ◆高校【金賞】◎嘉穂、◎福岡工大城東、中村学園女子、福翔、大牟田、◎飯塚、◎九産大九州、◎東海大福岡、◎精華女子、◎門司学園、◎春日、九産大九産、◎福岡第一、◎西日本短大付

 【銀賞】小倉東、近畿大福岡、八幡南、小倉、筑紫丘、鞍手、城南、北九州市立、星琳、小倉商業、折尾、修猷館

■悔しさを糧に クラリネットで挑んだ夏

 九州産業大学付属九州高校の自由曲は、クラリネットのゆったりとした優しい音色で始まった。2016年にベルギーで起きたテロ事件を題材にした「ブリュッセル・レクイエム」。冒頭のソロは、事件が起こる前の平穏な日常を表す。

 「事件を予感させるような旋律を意識して演奏した」

 ソロを担当した木全(きまた)実咲希さん(3年)は話す。曲の中盤、悲しみや犠牲者の鎮魂を表す場面でもクラリネットパートの6人の演奏が目立つ場面がある。

 九産大九州高校は今年、木全さんがパートリーダーを務めるクラリネットを武器の一つにしてコンクールに挑んだ。その糧になったのは「悔しさ」だった。

 今年2月、同級生4人、下級…

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