福島県立安積高校(郡山市)で7月末、「福島の復興と放射線」と題する特別授業があった。放射線の基礎から学び、実際に測ってみる。原発の仕組みや、食品の安全検査、処理水の海洋放出についても考える総合的な内容だ。
教えるのは物理を担当する千葉惇(あつし)教諭(38)。大学院で原子核物理を専攻し、福島県立高校の教諭になる直前の2011年3月に東京電力福島第一原発事故が起きた。以来、放射線を生徒にどう教えるか、試行錯誤を重ねながら毎年授業を続けている。
夏休み中の特別授業は希望者のみで、1年生から3年生まで40人が参加。宮城教育大学(仙台市)の学生4人もオンラインで加わった。午後1時半に始まり、休憩を挟みつつ、午後7時半まで続いた。
放射線を正しく怖がる知識を…