国分太一さんにコンプライアンス上の問題行為があったとして、人気グループ「TOKIO」が25日に解散したことを受け、福島県は同日、「大変残念である」とのコメントを発表した。
ただ、国分さんを含めたメンバーが東日本大震災と原発事故後の福島県に貢献したことを高く評価。国分さん以外のメンバーだった城島茂さん、松岡昌宏さんについては、「解散後も変わらず福島県を応援していただきたい、力を貸していただきたいと考えている」とし、キャンペーンなどでの起用を継続することに含みを持たせた。
その判断については、「今回の事案が発生した直後から今後の対応について様々な観点から検討した」と説明している。
県幹部によると、松岡さんから県の担当理事が、25日に電話を受けたという。電話は謝罪の趣旨だったといい、国分さんの不祥事の公表後、メンバーから連絡があったのは初めてという。
県は2012年度から、原発事故の風評払拭(ふっしょく)などをめざし、地元の食をPRする企画「ふくしまプライド。」にTOKIOを起用。毎年、夏から秋にかけ、メンバーがCMに出演してきた。
今年度もCMを含む情報発信事業に約3億円の予算を付け、CM自体も作成中だという。今年の放送方法などについて、県農産物流通課は「情報収集して判断したい」としている。
同グループと福島県の関係は、日本テレビ系「ザ!鉄腕!DASH‼」の企画で震災前に浪江町に「DASH村」があったことにさかのぼる。
県も、メンバーの刑事事件や、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏による性加害問題が発覚した時も起用をやめなかった。
一方、メンバーらが開いた施設「TOKIO-BA」(トキオバ)がある同県西郷村の高橋広志村長は「突然の解散報道に非常に衝撃を受けました。TOKIO-BAも、ようやく軌道に乗り始めた矢先の出来事に残念としか言いようがありません」とするコメントを発表した。