ゼオライト土囊(どのう)の回収のために東京電力が開発したロボット。土囊を吸引して特定の場所に集める=2024年12月13日、福島県楢葉町、代表撮影

 東京電力は、福島第一原発の建屋にある高線量の土囊(どのう)の回収作業を来年2月までに始める。作業に使うロボットが13日、報道陣に公開された。土囊には鉱物「ゼオライト」が詰まっており、汚染水に含まれる放射性セシウムの吸着剤として使われた。約1300袋(約26トン)ある。

 福島第一原発では事故直後、大量に発生した高濃度の汚染水を、4号機の近くにある二つの建屋の地下にためた。その際、水に含まれる放射性物質を減らすため、ゼオライト土囊を投入した。土囊は今も汚染水につかった状態で、袋の劣化などが進む。

 土囊表面の放射線量は最高で毎時3~4.4シーベルトほどで、近くにいれば1時間で半数の人が死亡する。東電は土囊の回収を計画しており、まず遠隔操作ロボットを使って、それぞれの建屋の地下の床に広範囲に置かれている土囊を特定の場所に集める作業を来年1~2月にも始める。

 この日、福島県楢葉町にある…

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