東京電力福島第一原発で、汚染水対策として投入され、今も建屋内に残る高線量の土囊(どのう)の回収作業が26日、始まった。溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)に準ずるほど危険性が高いといい、遠隔操作ロボットを使って2~3年かけて約26トンを回収する。
福島第一原発では事故直後、大量に発生した高濃度の汚染水を、4号機の近くにある二つの建屋の地下にためた。その際、水に含まれる放射性物質を吸着する鉱物「ゼオライト」を詰めた土囊約1300袋を投入した。土囊は今も汚染水につかった状態で、袋の劣化などが進む。
土囊の表面の放射線量は最大で毎時4.4シーベルト。1時間浴びれば半数の人が死亡するほど高い。担当者も「燃料デブリに準ずるようなリスク」と評価する。
土囊は劣化により、袋ごと持…