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東京電力福島第一原発2号機=2025年2月21日午後3時22分、福島県大熊町、朝日新聞社ヘリから、小宮健撮影

 東京電力は14日、福島第一原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の2回目となる試験的な取り出しを15日から始めると発表した。原子炉格納容器内の1回目とは別の場所からの採取をめざす。

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 原子炉内は放射線量が高く、燃料デブリの取り出しは廃炉の「最難関」の作業とされる。今回も前回と同じ「釣りざお式装置」を使い、最大3グラムを取り出す予定だ。

 燃料デブリのサンプル数を増やし、今後の本格的な取り出しに向けた分析に生かすため、前回よりも格納容器の中心部に近い場所から採取を試みる。

 福島第一原発の1~3号機には推計880トンの燃料デブリがあると推定されている。昨年11月、事故後初めて約0.7グラムを取り出した。当初は8月に着手する予定だったが、装置を格納容器内に押し込むパイプの並び順を間違えたり、装置先端のカメラ映像が確認できなくなったりするなどトラブルが相次いだ。

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