文部科学省は8日、日本の研究力を示す「科学技術指標2025」を公表した。注目度の高い論文数の国別順位では、3年連続の13位で過去最低が続いた。世界的な物価高騰に対して国内の研究費の増額が追い付かず、研究環境の悪化が背景にあるとみられる。

 文科省の科学技術・学術政策研究所の報告によると、科学論文の総数(21~23年平均)は、昨年同様に5位だった。一方、「注目度の高い論文」として、引用された回数が上位10%に入る論文数(トップ10%論文)では13位だった。研究の質の高さの指標とされるが、日本は1993年までの3位を過去最高に下落の一途をたどり、3年連続で過去最低の13位が続いている。

 総論文数、トップ10%論文とも、1位は中国、2位は米国。トップ10%論文で見ると、日本の13位は主要7カ国(G7)で最下位となった。ほかでは、インド4位、豪州7位、韓国9位、イラン12位だった。

 報告で、日本の研究力が上向…

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