移植医療のために臓器提供をあっせんする日本臓器移植ネットワーク(JOT)が3月、15歳以上の知的障害の療育手帳を持っている人について、一律に臓器の摘出を見合わせるよう周知していたことがわかった。臓器移植法の指針では主治医の判断によっては知的障害のある人でも臓器提供を認めており、武見敬三厚生労働相は、JOTに対し、経緯や再発防止策を報告するよう指示書を出した。
厚労省によると、JOTは3月、全国の臓器移植コーディネーターに対し、「15歳以上の療育手帳所持者は知的障害者に該当するため、臓器摘出は見合わせること」と周知した。JOTが周知した通り、知的障害の手帳を持っている人は、一律で臓器提供の意思を無効とする運用がなされ、厚労省は4月、医療機関からの報告で把握した。
臓器移植法の指針では、知的…