男性が作ったシステムでは、月収を打ち込むだけで、納税額の目安や使途が表示される。各種控除などを省いているため、男性は「正確な数字ではない」と話す=小川聡仁撮影
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 あなたが納めた税金の使い道は――。月収を入力すると納税額や使途が表示されるシステムが、インターネット上で話題になった。6月から始まる定額減税で政府の方針に反発したある男性が、手探りでつくりあげた。発展途上だが、「税金に関心を持って」と思いを込める。

 このプログラムでは、月収を入力すると、所得税や住民税、個人負担の社会保険料のほか、給与明細には載らない会社負担の社会保険料などが表示される。さらに「税金と社会保険料の行き先」として、年金▽高齢者医療制度▽国債返済などに充てられたとする金額が示される。

 開発したのは30代の自営業男性。普段はウェブ制作などを請け負う仕事で、税務にたけているわけではない。使いやすさとわかりやすさを意識し、年齢や家族構成といった条件や給与所得控除以外の種々の所得控除を省いており、「正確な数字ではない」と認める。

 それでも、「大まかに国がどのように税金を使っているか、知ってもらいたかった」。

「減税分だけ明示」に違和感

 きっかけは定額減税だった…

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