劇団「果てとチーク」が取り組んだカードゲームで驚く参加者=東京都千代田区

 フリーランスで働く人を保護する「フリーランス法」が1日に施行されました。芸術・芸能分野では、特にハラスメントへの対応が注目され、小さな劇団でも研修を受ける動きが広がっています。法の施行で取り組みに、はずみはつくのでしょうか。(松浦新)

 「おーっ、『正直』を捨てた!」「手札に似たものがあるので……」「このカード作った人、性格悪いよね」

 10月中旬の夜、東京都心のマンションの一室に、カードゲームに興じる女性たちがいた。

ゲームではずむ会話、人間関係を築く

 ゲームは、別々の言葉が書かれている5枚のカードを持ってスタート。順番に山からカードを1枚引き、1枚を捨てる。手元に残すのは「稽古場で、クリエーションで、大切にしたい価値観」に合う言葉のカード。「健康」「仕事」「平穏な人生」など捨てがたい言葉も多く、カードを手放すたびに会話がはずむ。

 ゲームをしたのは、東京を中心に活動する劇団「果てとチーク」が11月下旬に予定する公演の参加者ら。近未来の戦争下の女性たちを描く「害悪」という演目で、俳優や演出関係者ら9人が集まった。うち7人が劇団外から参加している。

 ゲームの狙いは「チームビル…

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