Smiley face

 海上自衛隊のいずも型護衛艦の「空母化」は、世界一の空母運用国である米国の専門家にどう受け止められ、自衛隊と米軍の現場にどのような影響があると認識されているのか。日米の安全保障政策や日米同盟の現状に詳しい米ランド研究所国家安全保障研究部のジェフリー・ホーナン日本部長に聞いた。

 ――海上自衛隊は米海軍と比べて規模が小さく、装備、要員も限られる中、ヘリ搭載型護衛艦の空母化を進めています。米側からどう見えていますか。

 「いずも型護衛艦の改造には多くのリソースを要しますが、非常に価値のあることです。なぜなら、戦闘空間から離れた場所に洋上の航空基地を持ち、戦闘機を温存できることになるからです。元々の企図である対潜水艦戦のプラットホームにもなり、洋上での戦闘の指揮統制のプラットホームにもなる。非常に価値のある装備だと思っています」

  • 新たな戦闘機導入と艦艇の改造 進むハードの準備と定まらぬ運用構想

 ――日本政府は、いずも型護衛艦の「空母化」は、太平洋側の防空体制を強化することが目的だとしています。

 「その論理は正しいと思いま…

共有