終戦間近の1945年8月10日、岩手県一関市に米軍機から32発の爆弾が投下され、30人以上が犠牲になった。この史実に焦点を当てて県立一関二高の演劇部が舞台に仕上げた。同校は21日に広島・福山で開幕する全国大会に東北代表として初出場する。
全国のブロック大会で選ばれた10校が出場する「春季全国高校演劇研究大会」(通称・春フェス)。岩手県勢が春フェスに出るのは2021年の千厩高以来4年ぶりだ。一関二高は前年も東北大会まで進んだが、一歩及ばなかった。
一関空襲を取り上げた新作「いつか」は、演劇部顧問の菊池佳緒理教諭が書きあげた。国鉄の一ノ関駅構内の防空壕(ごう)に爆弾が直撃し、逃げ込んだ25人の駅員が犠牲になった。犠牲者の大半は20歳以下の若者だった。
菊池さんは一関出身だが、脚…