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ロサンゼルスの6番街橋は配線が盗まれ、暗闇に包まれた=2024年6月30日、ニューヨーク・タイムズ

Metal Thieves Are Stripping America’s Cities

 ロサンゼルスの6番街橋は、この街の精神を祝うカラフルな光で輝くように配線されている。しかし、「光のリボン」として知られるこの橋は今、夜になると真っ暗になる。交通量の多いフリーウェー405号線や、市内の数十の街区も同様だ。

 ミネソタ州セントポールでは最近、街灯が消えた自宅近くの道路を横断中の男性が車にはねられ死亡した。

 また、ラスベガスとその周辺地域では、過去2年間で184マイル(約300キロ)に相当する97万フィート以上の電気配線が街灯から消えた。

 アメリカ全土で街灯が消えているのは、大胆かつご都合主義的な犯罪の結果である。泥棒たちは何千もの街灯から銅線をはぎ取り、スクラップ業者に売って現金にしている。配線は通常、数百ドルの値がつくだけだが、消えた街灯はドライバーや歩行者に危険をもたらし、修理に市は何百万ドルもの費用を要している。

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これまでも全米の都市を悩ませていた金属泥棒が、新たな段階に入っているようです。どのようなものが盗まれているのか。被害額はどれぐらいなのか。窃盗が急増する背景には何があるのか。NYTの取材で迫ります。

 金属窃盗は何十年もの間、都…

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