立憲民主党兵庫県連は17日、次期衆院選の兵庫9区(明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市)に、県議の橋本慧悟(けいご)氏(35)を公認候補として擁立すると発表した。
同選挙区では、自民党派閥による裏金事件をめぐり、1年間の党員資格停止処分を受けた西村康稔・前経済産業相が7期連続で当選している。
橋本氏は慶応義塾大学商学部卒。小野市職員を経て、2023年の県議選で、明石市選挙区(定数4)から無所属で立候補し、トップ当選を果たした。明石市の泉房穂・前市長が代表を務めた「明石市民の会」が擁立し、市内をめぐる街頭演説では泉氏が随行した。現在1期目。
神戸市内で会見を開いた橋本氏は「有権者目線で真摯にチャレンジしていきたい。政治に対する不信感を払拭することが必要だと思った。尊敬する泉さんにも相談し、『あなたの人生なのだから、家族でよく話し合って決めなさい』と言われ、決断した」と述べた。
会見に同席した県連代表の井坂信彦衆院議員は「今月頭に、橋本さんから『いまからでもチャレンジできますか』とご連絡をいただいた。裏金問題の震源地ともいえる9区には、前々から候補者を擁立したいと考えていた。やはり『裏金議員』が、仮に党員資格の停止になっても、何事もなく当選していくことを見ていてはいけない。日本全体にとっても重要な選挙区になると思う」と話した。
前回21年衆院選では、西村氏と共産候補の一騎打ちで、西村氏が約10万票差で当選した。次期衆院選にむけては、日本維新の会が元国土交通省職員の加古貴一郎氏の擁立を決めている。(杉山あかり、谷辺晃子)