石破茂首相が自民党の新人議員に10万円の商品券を配った問題で、野党各党の党首らは20日、各地で糾弾の声を上げた。立憲民主党の野田佳彦代表は首相の地元・鳥取県に入って講演。敵地のど真ん中で「地元のみなさんもがっかりしているのではないか」と訴えた。
衆院鳥取1区の倉吉市内。首相のポスターが目に付く幹線道路に面したホテルで、野田氏は講演に立った。首相が新人議員との懇談会を「政治活動ではない」と主張していることをめぐり、「鉄道の話をしたんですか? アイドルの話をしたんですか?」と皮肉った。
懇談会が首相公邸で催され、正副官房長官も出席していたことを踏まえ、野田氏は「どう見ても政治活動ではないか。法に抵触しないとの強弁は通用しないと思う」と指摘。30年前の「平成の政治改革」に若手議員として携わった首相を「ミスター政治改革だった」と評した上で、「リスペクト(尊敬)の念を持っていた分、がっかりした。地元の皆さんも党派を超え、がっかりしているのではないか」と述べた。
野田氏は講演後、記者団に「鳥取は(石破氏の首相就任で)昨年の衆院選で自民に追い風が吹いたが、それが(参院選では)なぎになり、場合によっては逆風になる可能性もある」とも語った。
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