日本選手権男子20キロ競歩で優勝した山西利和=2025年2月16日、神戸市、加藤秀彬撮影

 陸上の第108回日本選手権大会20キロ競歩は16日、9月の世界選手権東京大会の選考会を兼ねて神戸市の六甲アイランド甲南大西側コースであり、男子は山西利和(愛知製鋼)が1時間16分10秒の世界新記録で優勝した。2015年3月に鈴木雄介(富士通)がマークした1時間16分36秒を更新し、世界選手権の代表に内定した。

 2位の丸尾知司(愛知製鋼)、3位の吉川絢斗(サンベルクス)も派遣設定記録(1時間18分30秒)を突破し、代表入りを確実にした。

 女子は藤井菜々子(エディオン)が1時間26分33秒の日本新記録で優勝し、世界選手権の代表に内定した。19年6月に岡田久美子(富士通)が出した1時間27分41秒を塗り替えた。岡田は2位に入り、世界選手権の参加標準記録(1時間29分0秒)を突破した。

金メダリストと練習

 世界新記録で優勝のゴールテープを切っても、山西は冷静だった。ガッツポーズをすることもない。この1年で「違う世界線に入れた」。その確信があったからだ。

 世界選手権で2度の優勝、東…

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