奈良県立民俗博物館の外観=県提供
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 奈良県は、大和郡山市にある県立民俗博物館の展示室の公開を今月16日から当面休止すると発表した。資料の収容場所が足りず、劣化が懸念される状況にあるという。収蔵品の整理と老朽化した設備の改修を進め、2027年度中の再開をめざすとしている。

 同館は大和民俗公園内に1974年に開館。国の重要文化財「吉野林業用具と林産加工用具」のほか、県民からの寄贈などをもとに、大正から昭和初期の生活用具や農具など計約4万5千点を収蔵している。

 だが、本館の収蔵スペースが足りず、半数近くの約2万1千点を、閉校した高田東高校や旧郡山土木事務所など、収蔵庫外で保管せざるを得ない状態が続いてきた。資料の劣化が懸念される上、近年は本館の設備の老朽化が顕著になっている。空調が故障しており、昨夏も一時休館していた。

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