有権者の一票に大きな影響を与え始めているSNS。高まる存在感を象徴するようなできごとが、参院選の前哨戦となった6月の東京都議選で起きていた。
6月22日の都議選では、自民党が大敗を喫し、小池百合子知事が支援する地域政党「都民ファーストの会」が第1党に躍進した。
その都民ファの現職を246票差で無所属候補が破ったのが、中央省庁や大企業が集積する千代田選挙区(定数1)だ。
「俺達SNS民の勝利」
「ジャイアントキリング」(大番狂わせ)
千代田選挙区に立候補した佐藤沙織里氏(35)の初当選が決まると、SNS上ではそんな投稿が相次いだ。
激戦を制した原動力のひとつとなったのが、佐藤氏によるSNSや動画発信だ。
短期間で民意を動かすSNSは追い風になるだけでなく、時として向かい風になります。記事後半では、シングルマザーであることで誹謗中傷を受けた女性候補者の選挙戦を振り返ります。
千代田区の会社経営者、持田騎一郎さん(62)は選挙期間中、佐藤氏がYouTubeにアップした演説動画を見た。
都内の火葬場での値上げが続…