神奈川県横須賀市の松浦謙一さん(69)は、レビー小体型認知症と診断を受けてから9年が経つ。認知症になったら何もできなくなるというイメージを変えたいと、地域版希望大使として、講演や音楽活動などを行う。松浦さんは、「ごちゃまぜの村をつくりたい」というが、ごちゃまぜの村とは――。
――レビー小体型認知症の症状に変化はありますか。
進行はゆっくりで本人は変わっていないと思っていますが、周囲の人からすると変わっているらしいです。何かが起きて初めて気づきます。
例えば、電車の中で耳が聞こえない方が困ってたので、そばに行ったんですが、「あれ、どうしたらいいの」と分からなくなった。帰宅して妻に話したら、「手話、忘れたの?」って言われたんです。
潜在意識で、手話で助けようと思っていたんでしょうけれど、手話ができることが分からなくなってしまった。
認知症の進行に10段階があるとしたら、初期なので今が1なのか、2なのかは分からないけど、一番嫌な時期だと思っています。
おばあちゃんの帯留めも見える
――一番嫌な時期とは?…