「医者になれ」
首都圏に住む男性(20)は、医師の父からそう言い聞かされて育った。
生涯年収がいいから、安定しているから。そんな理由も、父はことあるごとに説いた。
成長するにつれ、父の要求と自分の希望にズレが生じていった。それでも父は考えをまげず、威圧的な言動で男性を意のままに操ろうとした。
受け続けた重圧と、逆らえない無力感。中学受験をなんとか切り抜けた男性に異変が訪れたのは、ずいぶん後になってからだった。
中学受験を経て、全国有数の難関校に進学した男性。父との関係に長く苦しんだ末、大学受験期に、思いをつづった「手紙」をしたためます。
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