コラム「モジモジ? Kカルチャー」
東京・神保町にある韓国書籍専門店「チェッコリ」店主で、出版社「クオン」社長の金承福さんが、韓国カルチャーについて語ります。
昨年12月3日、韓国で尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が突然、「非常戒厳」を宣布したとき、私は偶然、故郷の韓国・光州に帰っていました。
「光州事件」を経験している地ですから、緊迫感は強く、集まっていた家族みんながテレビに釘付けに。「国内が戦争のような状態になるのでは」。戒厳は6時間で解除されましたが、そんな心配までしました。
解除を可能にしたのは、市民の一致団結した反対です。間違いがあったら、すぐに修正して出直す。権力者の誤った判断には、立ち上がる。韓国は、そんなエネルギーのある「若い」国だと感じました。
こうした市民の意識は、エン…