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仮埋葬の遺体ごとに割り当てられた番号の「墓標」が立てられ、遺族が花を手向けた=2011年4月12日、宮城県石巻市門脇の「上釜ふれあい広場」
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 東日本大震災では、日に日に死者の数が膨れあがった。遺体安置所はあっという間に埋まり、遺体の状態を保つドライアイスも十分に確保できない。そこで、緊急避難的な対応として、遺体を一時的に土葬する「仮埋葬」が各地で行われた。

 警察庁の資料によると、大きな被害に遭った岩手、宮城、福島の3県では、発災から3日後に1988人、1週間後には8593人の遺体が収容された。一方で、火葬場は停電や燃料不足で十分に稼働できず、遺体を遠くの火葬場に運ぼうにも、車両やガソリンが足りなかった。

 直近の集計で直接死が3277人と被災地最多の宮城県石巻市では市内7カ所で993人が仮埋葬された。両親と子ども3人を一度に失った今野浩行さん(63)は、父親の浩さんを仮埋葬した。

 大川小に通っていた長男の後…

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