闇バイトによる強盗事件で、被害者や地域住民が負った心身の傷は深い。首都圏を中心に相次いだ18事件のうち、ある事件の通報者が匿名を条件に取材に応じた。

「闇バイト」の特徴

 「夫にいくら電話をかけてもつながらない。無事かどうかを確認してほしい」

 今秋、関東に住む通報者の元に、近所に住む高齢男性の妻から連絡があった。妻は他県の実家にいて不在だった。

 雨が降る朝、別の隣人と男性宅を訪れると、玄関扉の向こう側から、聞き覚えのない若い男の声が聞こえた。

 扉越しに「あんた、だれ?」と尋ねると、「ここに入っています」。隣人宅に入り、すぐに110番通報した。

 様子を見るため隣人宅を少し出ると、男性宅のガレージにいた若い男が話しかけてきた。

 「お金がほしくて来ただけ…

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