ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵さん=同社提供

 学校現場は、取り残されている職場――。企業や自治体の働き方改革を支援してきたワーク・ライフバランス(東京都)の小室淑恵社長は、こう言います。なぜ、教員は自身の子育てとの両立が難しいのでしょうか。どうしたら解決するでしょうか。小室さんに聞きました。

 教員は時間とコストが連動しない、珍しい職種です。公立学校教員の給与は教員給与特措法(給特法)で定められており、残業代を支払わない代わりに、基本給に一定割合を上乗せ支給する仕組みです。そのため、学校現場は時間管理に無関心な職場でした。土日も働くことは当たり前。年間行事や部活動の予定もその前提で組まれ、家庭の犠牲のもとで成り立つ職業になってしまっています。

 ここ数年で民間企業の働き方は、がらっと変わりました。教育学部で学んだものの、民間企業に就職する人も増えています。学校現場は人手不足が加速し、現役世代の負担が増す――。負のスパイラルに陥っています。

 家庭との両立ができずに教員を辞める人や、熱心に働くと全てを失ってしまうので、淡々と働くスタイルに変える人もいます。

クラス担任を持つと……

 教員生活と子育てとの両立が…

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