将来は眼科医になって、自分のように近視の症状がある人の治療をしたい――。そんな少女の夢は、自分の意思とは無関係に断たれようとしている。
- 【連載初回はこちら】17歳で結婚させられ、夫から性暴力 命を絶とうとした少女の決意
アフガニスタンの首都カブールに住むソマヤさんに記者が初めて会ったのは、2年前の6月。当時は小学5年生。日本人の私に興味を示し、学校で使うノートを何冊も見せてくれた。
今年3月、アフガニスタンの学校は新年度を迎えた。彼女は、日本でいう中学生になるはずだった。
だが、かなわなかった。3年前から統治するイスラム主義勢力タリバンが、中学生以上の女子教育を禁じたからだ。
学校がない生活をどう過ごしているのだろう。自宅にお邪魔させてもらうと、一家は、外国に避難した親戚のアパートに移り住んでいた。2年ぶりに会った彼女は、背がだいぶ伸び、表情も大人びたように感じた。
空いた時間が増え、料理や洗濯といった家事の手伝いをしつつ、ほとんどの時間を自宅で過ごすようになったという。
少女がこぼした本音
上の姉2人と同じように、彼…