面倒見が良い大学

 「面倒見が良い大学」のランキングがある。

 毎年、「AERA」や「サンデー毎日」に掲載される大学合格者数高校ランキングの集計で知られる「大学通信」(東京都)が、20年間公表してきた。

 「面倒見」とは、いったい何か。上位常連の大学に取材すると、学生の成長を支える独自の仕掛けがいくつも見えてきた。

 ランキングは、全国約3200の高校の進路指導教員に質問して作っている。「おすすめの5大学」を5~1ポイントの評価で挙げてもらい、集計する。「偏差値に左右されない大学選びの指標」をめざしているという。

 20年連続で首位に立つのが、金沢工業大(石川県)だ。

 「卒業後も学生が学び続けている」「学生一人一人と向き合うシステムを持っている」……。北海道から九州や沖縄まで、全国の高校教師から高い評価を受ける。

面倒見が良い大学ランキングで20年連続1位を維持する金沢工業大=同大提供

学長が掲げる「付加価値日本一」

 金沢工業大は、情報理工学部など理系と文理探究学部の6学部。北陸の地方大学だが、約6千人いる学生の約7割が県外出身者だという。

 大澤敏学長は「教育付加価値…

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