2023年12月11日、「取引所」の「カスタマーサポート担当」から記者に届いた最初のメッセージ
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 LINE上で昨年11月、不審な投資グループのメンバーに勝手に登録されてしまった記者。

 真偽を知りたくて参加してみると、投資の「先生」を名乗るアカウントが登場。メッセージのやりとりを続けると先生は、毎回、もったいぶって「次期投資スキーム」を待てという。

 連日、投稿は控えながらグループ内のやりとりを見守ると、50人以上いる参加者のうち10人程度と、先生の間で、米国や日本の株式市場の見通しについてやりとりが続いていた。

 グループ内で物価上昇や増税に関するニュースのリンクが共有され、「将来が心配だ」という投稿が連投されるという流れが、何度かあった。

 経済の話ばかりではなかった。ケーキを食べた、筋トレをした、温泉に来た――。時には、参加者たちから「日常生活」だとする写真付きの投稿もあった。

 別の参加者が「うらやましい」などと反応する。自分が、本当に何かのサークルに入っているように錯覚することもあった。

 こうした心理状態にさせるのが、グループの狙いなのかもしれない。そう感じた。

「先生の師匠」も登場 投稿された抑揚のないボイスメッセージ

 先生の「師匠」が登場し、授…

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