わたしの敵はわたし? 自己肯定感と向き合う③
幼稚園の卒園アルバムに写る自分の顔を、黒い油性ペンで塗りつぶした。
小学校高学年のときのことを、都内の女性(36)は思い返す。
理由は、同じ園に通っていた幼なじみの女の子だった。くっきりとした顔立ちの彼女は、いつも周囲の大人から「かわいい」と言われていた。小学生のころ、物置にしまったアルバムを何度も取り出しては「この差はなんだろう。なにが違うんだろう」と、その子と自分の顔を見比べた。
ある時、感情が爆発したかのように、ペンを握っていた。
◇
振り返れば、容姿にこだわるようになった原因は家庭環境にあるかもしれない。
母親にほめてもらえなかった
物心がついたころから、両親…