子どもの暴力 7万件が問うもの

 「暴力行為の増加について、私の肌感覚では、子どもがゆっくり関わってもらっていないことも、原因としてあるのではないかと思います」

 そうメールを寄せてくれたのは、大阪府の女性保育士(49)だ。

子どもの暴力 7万件が問うもの

 文部科学省が昨年、発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」で、全国の小学校で確認された暴力行為が7万件に上ることが分かりました。増加する小学生の暴力行為を伝える記事には、未就学児をみる保育園や幼稚園に関わる人たちからも、意見が寄せられました。

 勤務する幼稚園で、園児たちがブロックで遊んでいたある日、年長の男児が怒鳴った。

 「僕が使おうと思ったんや!」

 使いたかったブロックを、先に友だちが手にしたらしい。怒りは収まらず、廊下に男児を連れ出して落ち着かせた。

より集団生活になる小学校では

 30人の子どもを3人の職員でみる園でさえ、子どもはストレスを感じる。より集団生活になる小学校では、ストレスは増えるはずだ。暴力を振るうことにもつながりかねない、と危惧する。

 「じっくりと子どもに関わる態勢が学校にも家庭にも必要なのでは。気持ちを大人よりうまく伝えられない子どもに、社会の仕組みを合わせないといけない」

暴力行為の兆候のようなものが

 東京都の男性保育士(46)は「暴力行為の兆候のようなものが最近、頻繁に保育園で見られる」とメールを寄せた。

 子どもの語彙(ごい)が少ないという。友だちと遊びたくない時、理由を説明できない姿が目立つ。

 駄々をこねる子にスマートフォンの動画を見せる親を目にすると、「気持ちを聞くことで、子どもは気持ちを言葉にする作業を覚える。言葉を吸収する機会が、スマホで減っている印象だ」。

 もう一つは幼さだ。2~3歳…

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