Smiley face
写真・図版
ファミリーマート銀座松屋通り店で約10年働く、中国出身の劉梅琴さん。日本語だけでなく、中国語や英語でも接客をする=2025年6月12日午後3時42分、東京都中央区銀座3丁目、小川聡仁撮影

【連載】となりの外国人 「29人に1人」の現場

日本で働く労働者のうち、外国人の割合が「29人に1人」まで高まっています。漁業、宿泊業、介護、製造業……。全国の現場を訪ねると、あらゆる業界で日本人だけでは賄い切れなくなっている実態が見えてきました。

 東京都新宿区で1月にあった「はたちのつどい」。晴れ着やスーツ姿の若者たちが集い、20歳の節目を祝った。対象者は4337人。うち外国人は2031人で46.7%を占めた。つどいの案内文も、4カ国語で記されていた。

 区内には大学や日本語学校が集中し、留学生が多い。学業に支障が出ないよう、原則週28時間以内のアルバイトしかできないものの、人手不足が深刻な都内では、貴重な労働力となっている。厚生労働省などの統計によると、都内の労働者のうち、「14人に1人」が外国人。全国の都道府県で最も割合が高い。その代表的な仕事が、コンビニ店員だ。

 「いらっしゃいませ」

 平日も訪日外国人客(インバウンド)でにぎわう、東京・銀座のファミリーマート銀座松屋通り店。劉梅琴(りゅうばいきん)さん(42)は客の入店に気づくと、快活な声をあげる。慣れた様子で商品を補充し、レジ対応にも余念がない。

 同店は、小沼敬店長(46)…

共有