Smiley face
午後11時過ぎの霞が関。多くの部屋に明かりがともっていた=2024年3月18日、東京都千代田区、宮川純一撮影

 朝起きて、着替えて、化粧までした。それでもどうしても家から出ることができなかった。泣きながら、職場に休む電話を入れた。

 環境省で働いていた女性(29)は、福島地方環境事務所(福島市)に配属されてから、わずか8カ月余りで出勤がままならなくなった。東京電力福島第一原発の事故後の対応に追われていた日々。女性は当時の職場をこう振り返る。「サイボーグしか生き残れない」

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 環境省に入ったのは2017年、第1志望だった。

 もともと環境への関心は高かった。大学生のときに環境サークルや環境NGOに所属し、国際会議に参加したこともある。

 官庁訪問で、環境省職員から東日本大震災後の復興に尽力した経験を聞き、「理不尽な状況で困っている人を救うためにはどうすればいいかを考える仕事だ」と強くひかれた。

 入省して国会対応などを経験したあと、18年6月に配属されたのが福島地方環境事務所だった。

 福島第一原発の事故後の対応…

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