結婚そして長男誕生と、私生活は順風満帆でしたが、俳優の仕事がガクッと減り、開店休業状態に。独身の好青年、ホームドラマの長男役が僕の「指定席」だったのですが、妻帯者となってはもうそぐわない、かといって父親役には早いということだったのでしょう。
司会業は好調だったけど、俳優も続けるつもりでいたので悩みました。自分の可能性を「横」に広げてみようと、テレビドラマの脚本を書いて女房と共演したこともあります。
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テレビ司会者・関口宏さんが半生を振り返る連載「淡々と、貫いて。」。全5回の4回目です(2024年10、11月に「語る 人生の贈りもの」として掲載した記事を再構成して配信しました)。
予想外だったのは1977年、テレビ番組の企画で作詞した「星の砂」が大ヒットしたこと。CM撮影で沖縄・石垣島に行った時、タクシーの運転手さんに「なにか島に伝わる『悲劇』はある?」って聞いたら、いろいろ教えてくれた。それをまとめた詞に「ヒデとロザンナ」の出門英さんが曲をつけて、番組では由紀さおりさんが歌ってくれたのですが、小柳ルミ子ちゃんが気に入って「私にちょうだい」と。「こんなにいいの?」というくらい印税を頂きました。
《息子のマルチな活躍ぶりに苦言を呈することもあった俳優一筋の父・佐野周二は78年に死去。享年66》
電話で一報を聞いた時、悲し…