「授業の人数が少ないので、気軽に先生に質問できるし、実習前の不安などの相談にも丁寧に乗ってもらえました」
宮崎市南部にある宮崎国際大。入学定員50人の教育学部で学ぶ4年生の久世奈々加さんは、4年間の学びに満足しているという。
宮崎市で保育士になる夢があり、市内の自宅から通える大学を探した。高校時代に体験学習で訪れ、少人数授業などが気に入った同大に進んだ。「保育士や幼稚園教諭のほか、民間の防災士やこども音楽療育士の資格もとれそうです。身につけた知識を、就職後に生かしたいと思います」。4月から、希望通り市立保育所で働く予定だ。
1994年にリベラルアーツ教育を目的に開学。主に外国人教員が英語で全ての授業を行う国際教養学部の卒業生は、県内の中学・高校の英語教員になる人も多い。全国の旅行会社や航空会社にも引っ張りだこだ。2014年に設置した教育学部も、毎年県内を中心に数十人の小学校教員や保育士などを輩出する。同じ敷地にある宮崎学園短期大学も60年間に1万人以上の保育士を輩出し、県内各地の保育施設で働く。
地域に必要な人材を養成してきた自負があるが、少子化で学生確保は厳しさが増す。大学は24年度、定員50人の教育学部は充足率が2年ぶりに100%を超えた一方、定員100人の国際教養学部は2年連続で70%を切った。定員180人の短大保育科は、24年度の充足率が86%。25年度は定員を上回る見込みだが、予断を許さない。
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