【動画】バイヤーたちの暗転 ー高級時計買い付け「キーマン」を追えー

 記者の手元に、2枚の写真がある。

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 うち1枚は2018年に撮影された。船のような乗り物に集まり、笑顔を浮かべる男女6人が納まる。もう1枚は、23年のもの。こちらも飲食店内でにぎやかな様子の男女7人が写っている。

2023年10月に撮影された、買い付けトラブルで「キーパーソン」とされているゼネラルマネジャーの男性(右から3番目)=関係者提供

 これらの写真は、それぞれの年に、「高級腕時計を海外で買い付ければ報酬が得られる」という求人広告を信じて、「バイヤー」としての仕事をした結果、多額のカード債務を負った当事者たちから、朝日新聞の取材班が入手した。

 どちらの写真にも1人だけ、よく似た男性が被写体に交じっていた。18年の写真に写った彼は、バイヤーから「オーナー」と呼ばれていた。23年は「ゼネラルマネジャー(GM)」。よく似ているが、名乗っていた氏名は違った。

 求人広告を出していた会社も、18年と23年では別の社名だ。ただ、トラブルのキーマンとされたのがそれぞれ、オーナーとGMだった。

 やはり、同一人物の可能性があるのではないか。そんな疑念を抱いた取材班は、専門家の力を借りることにした。

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 今年4月4日。記者は滋賀県…

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