姉の日記を見せながら、孫のりのさんと話す本村春美さん=2025年8月6日、神奈川県逗子市、小林直子撮影

 《なぜ死んだのなぜ死んだの。(中略)お父さん私はほんとにほんとにくやしくてたまらない》

 1946年2月、14歳だった少女は父の戦死を知り、日記にこう記すと、その1カ月後に病死した。

 80年前の姉の「生きた証し」を、いまの子どもたちに伝えようと、神奈川県逗子市の本村春美さん(86)は昨夏、この日記を孫のまりささん(26)とともに1冊の本にまとめた。

 日記は終戦直後の1945年9月5日から翌年2月25日までの約半年分。当時、一家は佐賀県に住んでおり、本村さんの姉・絹子さんは女学校2年生だった。

 初めは、教育方針の転換への不安や反米感情が書き記されている。

 《今日の新聞に私はくやしく…

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